2016年 8月号 vol.55のハイライト
鈑金塗装ファクトリーが本格稼働。職人が語る「この技、この思い」
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特集記事
事故やいたずら等によりダメージを受けた愛車のボディを、美しく修復・再生する鈑金塗装。イグチでは自社鈑金塗装ファクトリーがついに竣工、本格的に稼働し始めました。高い技術の鈑金塗装専門職人が技を振るいます。すべては「クルマのボディと、オーナーの気持の復元のために」
Q クルマのボディが傷ついてしまったとき、元通りにしたいと誰もが願います。それはどこまで可能なんでしょうか?
蔵之内一久(以下K) はい、かなりのレベルで元の姿に近づけることが可能です。一度凹んだ鉄板そのものは完全に元通りにはならなくても、職人の技術で限りなく復元できるのです。
Q ということは担当する職人の腕次第で、出来映えに差が出るのということでしょうか?
K まず、職人が経験豊富であることが不可欠です。キズや凹みには同じものはひとつもなく、そのうえクルマのボディの形状は千差万別。鈑金職人にはそれらのダメージに対して最善策やヒントがすぐに思い浮かぶようでなければなりません。場当たり的な技術、あるいはとおり一辺倒な対処の仕方では、良い仕上がりが期待できるはずはありません。
Q なるほど。鈑金塗装のクオリティは、その職人のチカラに負うところが大きいのですね。
K まさにそのとおりです。デジタル時代の世の中ですが、鈑金塗装は今でも専門職人の分野なのです。
K とはいえ、技術開発が著しい分野もありますよ。
Q たとえばどんなことですか?
K キズ痕や、凹みをボディのカタチに整形し直すパテ。このパテが近年とても高品質になってきました。乾燥しても縮みが少なく、とてもよい仕上がりが期待できます。また以前にくらべて硬化時間も短縮されており、より短時間での作業を可能にしてくれます。
Q するとコスト的にも有利になりますね。
K たしかにより短い時間での作業が可能になれば、コストパフォーマンスは向上しますね。それはお客さまにとってもメリットになります。私たちはいつも最新の技術や情報にアンテナを立てておく事が大切だと考えています。
Q ボディの修理について、お客さまからのご要望にはどんなものがありますか?
K おおまかに分けると3つあります。ひとつめは「早く直してほしい」、2つめは「安く直してほしい」、最後は「美しく直してほしい」ひとつめと2つめのオファーに対して,私たちができる修理はそれほど大きくは変わりません。凹みなどを手際良く修復して、できるかぎりスピーディにおクルマをお客さまにお返しすれば、必然的にコストを抑えることになります。こすってついたキズが「わからない程度になおればいいよ」という方もいますし。
Q 「美しく直してほしい」とは、より仕上がりの品質を高くしたいということですか?
K はい。それだけパテの整形や下地処理にもより多くの時間を費やすことになりますし、塗装の仕上げにもこだわります。その分コストは上がりますが、色味や表面の状態などに完璧を要求されるお客さまのご要望にしっかりお応えできます。
Q こだわりの愛車オーナー様にもご満足いただけますね。いちばん難しいのはそのような仕事ですか?
K いいえ、実はいちばん難しいのは軽自動車なんです。軽自動車は車重を軽くするために鉄板が薄いので、その分、ボディの修正に高い技術を要します。ちょっと意外ですよね(笑)
(ここでもうひとりの鈑金職人・栁澤哲也がインタビューに参加)
Q 鈑金塗装の仕事をしていて、わすれられない出来事は何かありますか?
栁澤哲也(以下Y) そうですね、駐車場でクルマを一方的にぶつけられてしまったお客さんが、当ファクトリーで直したクルマの引き取りに訪れたときのことです。お子さんと一緒にきたのですが、お子さんはすっかり元通りになった自分のうちのクルマを見て「よかった!よかった!うちのクルマ、壊れていたのが治ったよ」と涙を流して、よろこんでくれました。この仕事をやっていてよかった、と心からそう思いました。
K 凹みはお客さまのお気持ちにとってもダメージですが、私たちは笑顔を取り戻すお手伝いができる。それが「鈑金・塗装」という仕事のモチベーションなんです。
Y そうそう、クルマのボディだけでなく、オーナーのお気持を復元しているんだ!と思って、この仕事に取り組んでいます。
鈑金はおおまかに「形を整える作業」を指す。板金ハンマーと当て板を使用するハンマリングによる板金が代表的なものになるが、スタッド溶接機を使用するものや盛り半田を使用するものなど、その方法は多岐にわたる。また、ボディパーツの部品交換作業や塗装作業に伴う部品の脱着作業も板金の一部とし て扱われる場合が多い。(Wikipediaより)
塗装はおおまかに「色と表面を整える作業」を指す。鈑金によって整えられたボディパーツや新品に交換されるボディーパーツに対し、吹きつけ等の塗装を行うことにより、元の状態に近い装飾を行う作業である。(Wikipediaより)
車両保険で最も利用頻度が高いのは「車のキズ補修」です。しかし自損事故やあて逃げされたケースで保険金が支払われた場合でも、3等級ダウンは避けられません。ですので小さな傷の補修などでは、保険を使わないほうがコストメリットが高いことが。キズの状態により、鈑金塗装にかかる費用だって変わるものです。
迷った場合は、ぜひイグチの保険担当スタッフへご相談ください。
《3等級ダウンが適用される主なケース〜2012年10月より適用》
● 他人にケガを負わせて対人賠償保険金が支払われた場合。
● 他人の車やモノを壊して保険金が支払われた場合。
● 電柱や建物に車両をぶつけて保険金が支払われた場合。
発行元:iguchitte?編集室
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