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某月某日、H17年式エブリイが入庫。現象はエンジンからガラガラ音発生。吹け上りも悪くパワーが出ない。思い起こせば数年前同じトラブルに遭遇。原因は走行10万キロにもかかわらずプラグ無交換によるガソリンの異常燃焼によりエンジン内部の排気バルブが溶けてしまうというトラブル。この時代のスズキ車はイリジウムプラグが使用されていますが10万キロ無交換のものではなく2万キロ~3万キロ交換が目安。交換時期をオーバーして使用してしまうとこの現象が起こる確率が高くなってしまうので定期的な交換作業実施を心がける必要があります。説明はこれくらいにして作業に取り掛かります。

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排気バルブを交換するにはエンジンシリンダーヘッドという部品を取り外さないと出来ません。まずは周辺についている部品を取り外します。これが一苦労。

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だいぶすっきりしてきました。あと一息で外せます。

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こちらが取り外したシリンダーヘッド。オイルスラッジもたまりオイルメンテも悪かったようです。すべてのバルブも取り外し新品のバルブと見比べたところやはり排気バルブが溶けていたので排気バルブは全数新品と交換。併せてバルブシールも全数交換し組付け開始。

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バルブ組付け完了。ようやっと折り返し地点です。ここから外した部品すべての組付け作業にかかります。

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シリンダーヘッドとシリンダーブロック組付け。タイミングチェーンも取付完了。

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排気管廻り取付完了。あと一息。

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すべての部品取付完了。この後、エンジンオイル及び冷却水注入しドキドキのエンジン再始動。エンジン音も静かになり吹け上りもスムーズ。試運転も実施し症状改善。これでまた元気に走れるようになりました。定期的な点検整備の必要性を感じた作業でした。